マニファでは、ゾウに乗ることを、そのゾウをよく知るマホートの案内のもと、ゾウとともに森を進むひとつの方法と考えています。マホートの後ろに座り、ゾウの自然な歩調で森を進むとき、あなたはゾウ、マホート、森のあいだにある生きた関係の世界へと足を踏み入れます。それは、あなたがここを訪れるよりもずっと前から、世代を超えて築かれてきた関係です。
あなたを背に乗せるゾウには、一頭ずつ担当のマホートがいます。マホートはそのゾウとの深い関係を築き、仲間であり、家族の一員でもある存在として接しています。マホートの家族のなかで世代を超えて受け継がれ、さらに特定の一頭と長年過ごすなかで磨かれてきた知識は、現代の動物福祉科学によって過去のものとなるような伝統ではありません。それは良好な福祉に欠かせないものであり、ゾウの日々の健康と健やかな暮らしを支える、絶え間ない見守りを可能にしています。
責任ある観光は、ゾウ、マホート、森、そしてそれらを結びつけてきた歴史を、ひとつながりのものとして認識することから始まります。
ここで敬意を示すとは、こうした関係から距離を置くことではありません。節度と注意深さ、責任をもって、そのなかへ加わることです。
以下では、マニファがこの責任を日々どのように実践しているかをご説明します。
一頭一頭のゾウについて、その日の活動を計画する際には、次の3つの約束を基準としています。
| 私たちの約束 | マニファでの実践 |
|---|---|
| 1.一頭ごとに調整された軽い荷重 | マニファでは通常、マホート1名とゲスト1名が、鞍を使わずゾウの背に直接乗ります。2人だけで鞍も使用しないため、その合計重量は通常、ゾウの体重の5%未満です。木製の鞍を使用する場合も、鞍、マホート、ゲストを含む総重量を10%以内に抑えます。ゾウに疲労、不快感、普段と異なる行動が見られた場合は、その日の予定を変更します。 |
| 2.活動と休息のバランス | 騎乗を含む活動は、通常午前9時30分頃から午後3時頃までの時間帯に行います。ゾウや当日のプログラムによって異なりますが、約2〜5時間の時間帯のなかで、休憩を挟みながら断続的に活動へ参加します。1時間の活動ごとに少なくとも15分間の休息を設け、休憩中は水を飲めるようにします。気温が38℃に達した場合、騎乗は休止します。 |
| 3.毎日の森歩き、自然採食、仲間との時間 | すべてのゾウに、森を歩き、草や木の葉などの自然な食べ物を探し、ほかのゾウのそばで過ごす時間があります。ゲストとの活動は、移動、採食、休息、ほかのゾウとの交流からなる長い一日の一部にすぎません。 |
ゾウとマホートの暮らしは、訪問者が一緒に過ごす短い時間だけで完結するものではありません。
| 時間 | 過ごし方 |
|---|---|
| 朝、ゲストが到着する前 | マホートは担当するゾウのもとへ行き、歩き方、食欲、皮膚、行動、全体的な状態を確認します。ゾウには歩き、食べ、川へ行く時間があります。 |
| 午前9時30分頃〜午後3時頃 | ゲストとの活動には、騎乗、ゾウと一緒に歩くこと、観察、餌やりなどが含まれます。活動の合間には定期的な休息を設け、天候や一頭一頭の状態に合わせて内容を調整します。 |
| ゲスト向けプログラムの後 | ゾウは再び森で過ごし、自然な採食を行い、ほかのゾウと交流します。 |
| 必要に応じて | ルアンパバーンを拠点とする獣医師が、ゾウの診療とケアに関わります。 |
マニファは、ゾウのために100ヘクタールを超える森林を所有しています。隣接する私有地の森も利用することがあり、ゾウは訪問者が目にする体験エリアよりもはるかに広い生活空間を利用できます。
数値と書面による基準は重要です。荷重、活動時間、気温、休息、歩行ルートの適否について、明確な上限や条件を定めることができるからです。
しかし、数値だけでは、その日の一頭のゾウがどのように感じているかまではわかりません。
すべてのゾウには担当のマホートがいます。マホートは、歩き方、食べ方、ほかのゾウへの反応、慣れ親しんだ人のそばでの行動などに現れる小さな変化を見ています。訪問者にはわからない変化でも、同じゾウを長年世話してきた人であれば、すぐに気づくことがあります。
普段と異なる歩き方、食欲の低下、不快感、行動の変化にマホートが気づいた場合、その日の活動を減らしたり、中止したりします。専門的な診察や治療が必要なときは、ルアンパバーンの獣医師に連絡します。
書面による基準は、判断の土台となります。実際にその日に何を行うかは、一頭一頭のゾウについて日々積み重ねられてきた知識に基づいて決められます。
マホートとゾウの関係は、訪問者が来る前から存在し、訪問者が帰った後も続いていきます。
ラオスでは、何世代にもわたって人とゾウがともに暮らし、働いてきました。かつてゾウは林業、村の交通、儀礼などに関わっていました。現在では観光から得られる収入がゾウのケアを大きく支えていますが、マホートが一頭一頭のゾウを理解するための知識は、観光客のために生み出されたものではありません。
マニファのマホートの多くは、10年以上にわたって同じゾウと働いています。マホートリーダーのデンは、15年以上にわたって同じゾウの世話を続けています。
マホートは、担当するゾウがどこで好んで食べ物を探すのか、嵐の前にどのような行動をするのか、そして仕事をする気分ではないときがいつなのかを知っています。ゾウもまた、マホートの声、足音、触れ方を覚えています。
経験豊かなマホートは若いスタッフとともに働き、それぞれのゾウには、毎日のケアに責任を持つ担当マホートがいます。
マニファの運営規則と日々のケアは、IUCN/SSCアジアゾウ専門家グループのワーキンググループが2022年に公表した勧告に準拠しています。
技術的な勧告については、報告書全文をご覧ください:『観光に利用される飼育下アジアゾウの管理と福祉』(英語)
| 体験 | 内容 |
|---|---|
| ゾウと一緒に歩く | 森のなかをゾウのそばで歩きます。スタッフの見守りのもとでの餌やりや、穏やかな触れ合いが含まれることもあります。 |
| ゾウに乗る | マホートの後ろに座り、ゆっくりと森を歩くゾウの背に乗ります。高齢の方など、身体を安定させるための支えが必要な場合には、木製の鞍をご用意できます。 |
| 観察と餌やり | ゾウの近くで過ごし、写真を撮り、キャンプが用意した餌を与えます。 |
どの体験を選んでも、お支払いいただく料金は、ゾウのケア、マホートの雇用、獣医療、森林管理を支える同じ仕組みに充てられます。
マニファでは、ゾウの福祉をその暮らし全体から考えています。「乗る」「乗らない」といった、ひとつの活動ラベルだけで判断できるものではありません。
マニファでは通常、マホート1名とゲスト1名が鞍を使わずに乗り、その合計重量は通常、ゾウの体重の5%未満です。鞍を使用する場合も、鞍、マホート、ゲストを含む総重量を10%以内に抑えます。
重量だけが判断基準ではありません。マホートは、ゾウの体格、身体状態、活動時間、休息、気温、歩く地形も考慮します。
チェンマイ大学の研究では、ゾウの体重の15%までの荷重を載せても、歩行パターンに有意な変化は確認されませんでした。また、複数の施設を対象とした別の1年間の研究では、適切に管理された騎乗プログラムは、観察のみのプログラムよりも低いストレス指標と関連する可能性が示されました。これは、運動量や自然な活動が増えることによる可能性があります。
これらの研究結果は、あらゆる騎乗が安全であることを意味するものではありません。適切に管理された騎乗は、良好な福祉と両立しうることを示しています。マニファでは、これらの研究で検証された荷重を大きく下回る基準を採用し、最終的な判断は常にその日の一頭一頭の状態に基づいて行います。
4歳以上のお子様は、合計重量が基準内であれば、通常の騎乗に参加できます。
4歳未満のお子様は、安全性を高めるため、保護者と一緒に木製の鞍を使用する場合に限り騎乗できます。
最終的な判断は、お子様の体格、合計重量、ゾウの状態、当日の条件に基づき、マホートとスタッフが行います。
マニファでは、下にクッション材を敷いた木製の鞍を使用します。背骨を直接圧迫せず、背中の荷重を支えられる部位に重さが分散されるように設置します。
ゾウの背中と皮膚は定期的に確認します。擦れ、過敏、痛み、そのほかの問題が見つかった場合は鞍を使用せず、必要に応じてゾウを休ませます。
高齢の方など、身体を安定させるための支えが必要な場合には、いつでも鞍をご用意できます。
はい。どのプログラムを選んでも、お支払いいただく料金は、ゾウの食事、獣医療、森林の維持管理、マホートの雇用に役立てられます。
ゾウに乗らないことを選んでも、ご支援の大きさは変わりません。ご自身がもっとも安心して参加できる体験をお選びください。
マニファでは、騎乗を訪問者が当然に受けられる権利として扱っているのではありません。それは、ゾウ、マホート、そして彼らが歩く森に対する責任を伴う営みです。訪問者が来るかどうかにかかわらず続いていく関係に加わる、ひとつの方法でもあります。
あなたもこの関係のなかへ、歩いて、あるいは長年そのゾウを知り、世話をしてきたマホートの後ろに座って入ることができます。遠くから眺めるだけでは知ることのできない近さで、ゾウとマホートがともに生きる世界に触れてください。マホートはあなたを温かく迎え、ゾウたちはそれぞれの仕方であなたと出会います。
マニファでゾウに乗ることを選ぶなら、あなたは動物を消費する者としてではなく、生きた関係のなかに迎えられたゲストとして、その背に乗ります。ここでは、ケアと責任、尊厳によって、ゾウ、マホート、森がともに生きる未来が支えられています。あなたがそこに加わることを選ぶなら、あなたの訪問もまた、その未来をつないでいく一部となります。
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